Thalamus/Summer Of Love & Music (7")
1981年にキーボード奏者のSonny Khoeblalと彼のバンド”Thalamus”によって録音された南米北東部の海岸に面した小さな国、スリナム共和国の未発表ジャズ・ファンク。
Thalamusの音楽はタイムカプセルで、独立後のスリナムの最も秘められた秘宝です。激動の時代に、バンドはジャズという言語を通じて、団結と自由への切なる願いを綴っています。
Thalamusの世代は、親世代が社会的な障壁として認識していた民族間の分断を超えた未来を思い描いていました。独立後、若者達は職場や大学で出会い、団結と国際連帯の理念をを分かち合いました。ジャズは、社会的な緊張を音楽に昇華させ、未来のサウンドを模索する上で重要な役割を果たしています。
Thalamusのバンドメンバー達は、ウェザー・リポート、チック・コリア、ボブ・ジェームス、カルロス・サンタナといったアーティストによるジャズ・フュージョンに共通の関心を持っていました。しかし、ポップな魅力に富んだ同時代のアーティスト達と比べると、彼らのサウンドはスリナムではあまり知られておらず、それでも、人々は彼らがジャズ、ポップ、ラテン、ロック、ファンクといった従来のルールを柔軟に解釈する彼らの演奏に耳を傾けます。このフュージョンは、バンドそのもの、その多様なメンバー、そして彼らの祖国を映し出しています。スリナムは、植民地支配によって形成された多民族国家です。ダイヤモンドが高圧の下で形成されるように、愛と連帯もまた、抑圧の下から生まれるのです。
”Thalamus”は、ジャズ・フュージョンという普遍的な言語を媒介に、新たな人々が互いに出会い、繋がっていったその革新的な時代を捉えた唯一無二の作品です。アルバムには、その集大成として6曲が収録されており、そのうちの2曲が”Summer of Love and Music”と”Lady Amazone”です。この7インチ・ヴァイナルは、彼らの物語やジャズ・フュージョンへの挑戦を伝えると同時に、スリナムの歴史と並んで綴られた物語を紡ぎ出しています。