Maston/Foreign Afairs (7")
深まる秋の気分にぴったり、愛されるFrank Mastonの2025年のシングルが、遂に待望のヴァイナル盤でリリース ! 友人のNew Commuteが美しく表現したように、”Foreign Affairs”はロンドンの霧とパリの煌めきの中を漂い、アヴァンギャルドなラウンジ感あふれる輝きが、それぞれのメロディーを切ない痛みで包み込みます。B面”Liaison”では、幽玄なストリングスと孤独なピアノが人影のない夕暮れの海岸線を描き出し、Pacome Henryの独特の16mmフィルム映像が、その傍らに漂っている。この美しいレコードはわずか500枚限定プレス、お早めに、、、Mastonはいつものように飛ぶ鳥を落とす勢いです。
元々はMastonが2024年に手掛けた映画音楽の為に書かれた曲でしたが、彼はそれを自分の為に、そして勿論、私たち全員の為に取っておくことにした。この曲には、Mastonが以前から試みてきた雰囲気があり、彼は飛び込みたかった、、、完全に、”アレンジは壮大で、間違いなく私が書いた中で最大規模です。生演奏のミュージシャン達と演奏する価値がある作品です。それに、私のアレンジを生演奏のミュージシャン全員で演奏するという、もう一つの実験でもあったのです。そして、デートの相手を家に連れ帰った時に聴きたくなるような曲を作りたかった。ちょっと感傷的になりすぎるかもしれないけど、それが今回のテーマなのです。予算は無制限にすることにしました。必要なだけ、適切なミュージシャンを集めて最高の方法でレコーディングすることにしました。”
Mastonが称賛されるのは、正にこの完璧なサウンドへの拘りによるものです。この曲を聴いた瞬間、可愛らしい7インチ・レコードに収めずにはいられませんでした。
A面”Foreign Affairs”は、Bacharach風の華麗な曲調に、Morriconeのあの臆面もないロマンティックな趣を少し加えた作品です。Frankはこう語る。”ジャジーでセクシー、上品でロマンティックな成熟したサウンドを融合させようとしたんだ。そのエッジの効いた部分は、意外性のあるコード進行と繊細なアレンジの伏線に込められています。”
素晴らしい補完物、裏面の”Liaison”は、Martin Dennyを彷彿とさせるますが、Eden's IslandもFrankの頭の中にあった。彼はエキゾティカ・サウンドに深く没頭したかった、これまで少し触れたことはあっても本格的に取り組んだことのないジャンル、その為この楽曲には大きな溜息のような弦楽と、非常に豊かなアレンジがふんだんに盛り込まれており、嬉しい事に、どれも非常に豊かな響きです。更に、”Umilianiは、この種の作品(Il Corpoなど)の常に参考にしています。物事がほぼ機械的に連動する構成、その上にシンプルなメロディーが乗っているような(これはEnnioから拝借したものです)”とFrankは語っています。
2曲は2024年の夏にパリとロンドンでレコーディングされました。リズム・セクションとピアノに加え、ビブラフォン、フル編成の弦楽セクション、トロンボーン、アルトフルートとコンサートフルートが参加、”Liaison”では、ストリングス、ヴィブラフォン、女性合唱団、テナーサックスが演奏されています。そしてこの度、Mastonはピアノとアコースティックギターを演奏しましたが、それ以外は演奏していません(”Tulips”では基本的に全てを演奏していたのとは対照的です)。友人のOscar Sholto Robertsonがドラムとパーカッション、Mastonの主力メンバーであるElie Ghersinu(元L'Eclair)がベースを担当しています。
Mastonの作品の多くに共通するテーマは、それらが二重の意味を持っていることです。つまり”Foreign Affairs”は、彼が海外で生活していることへの言及であると同時に、絶え間ない文化外交の概念を指しています。そして文字通りの意味で”海外での浮気、ooh la la ! ”というセクシーで挑発的な解釈もあります。この7インチ・シングルのアートワークにはローマの軍旗が描かれており、外交問題を皮肉めいた方法で暗示しています。暴力性を仄めかして見えますが、しかし少し離れて見ると、それは花束のように見えます。だからFrankは、これがタイトルの精神に合致すると考えたのです。また彼は現在ローマ風のモチーフを多用しています、テラコッタ調のカバーも含め、そのテーマを継続させています。
これは我らがFrankにとって極めて重要なプロジェクトです。彼はその理由をこう説明しています。”どういうわけか、これらの曲は私に深く響いたのです。私にとって、あるスタイルの時代の終わりか、それとも新しい時代の始まりか、どちらかだと感じています。サウンド的には、私が音楽を始めた頃から目指し、向上させようとしてきたものの集大成と言えるでしょう。もし”Tulips”を作っている時にこれを聴いていたら、「そうだ!これこそ私がやりたいことだ ! 」と叫んでいたでしょう。それがこの曲の本質です。これは一つのメッセージで、意図された反応は「これは本当に素晴らしいが、なぜ今なのか ? 」というものです。2025年に誰かがこういうものを作っているという文脈が、この曲の大きな強みになっていると思います。本当に頭のいい人は理解してくれるでしょう。私の音楽はいつも2〜3年のタイムラグがあって、ようやく人々に理解されるものです。今回の作品もきっと良い形で報われると思っています。”
これ以上、上手く言い表す事が出来ません。コメントはこれ以上とさせていただきます、、、