tanz music records

2018年にDaichi Furukawaが我々のレーダーに現れた時、ESP Instituteがクラブ・フレンドリーなリリース(私達にとっては鈍感なバージョン)に緩やかに注目していた時期だったのですが、彼のデビュー2xLP”Sunizm”となるGroundのデモを初めて聴いた時、我々は即座にアクセシビリティ(利便性)を再び窓から投げ捨てました。Groundは厳密には大阪出身ですが、実際には別の惑星から来たと思われ、ただ通りすがりに有機物、動物、化学物質、人間が作った飼料など、地球のあらゆる側面からデータを収集しているのではないかと考えています。恐らく彼の一族は、私達の宇宙ゴミであるボイジャー1号で”ゴールデンレコード”を発見し、私達の自己表現の試みが無頓着で凡庸、そして笑止千万なものとみなし、どうすれば正しく表現出来るかを見せる為にやって来たのでしょう。比類なき傑作”Sunizm”、数々のシングルとリミックス、そしてEP”Wakusei”を経て、遂に待望の2枚組LP”Yaoyorozoo”をリリース出来ることを誇りに思います。Daichiは再び、ハイブリッドの中のハイブリッドの領域、文化と音響の真の突然変異的な融合に足を踏み入れています。それは全く意味をなさないはずなのに、彼の自信(世間の理解を無視すること)は、容赦なくそのビジョンを押し付けてきます。”Yaoyorozoo”は、古代と未来、原始と先進、部族と一匹狼、人間の成功と失敗のメランジであり、意識を脳で削り取り、地球上の遺物を粒状にペースト状にしたもので、73分にわたって塗りつぶされています。紛れもない美しさの瞬間は、重苦しく不快な幻覚へと変貌し、サウンドステージの隠れた空間から声が語りかけてくる、、、それとも ? 場面は、リスナーが一つの現実を受け入れるのに十分な長さに設定されています。しかし、突如として、潜在意識を舞台の中央に引きずり出し、知覚を揺さぶられる衝撃的な要素によって、リスナーは混乱させられます、いったい何が起こっているんだ ? 全ては、夢の抽象画のように、あるいはこのプレスリリースそのもののように、リスナーの忍耐の限界を試し、受け入れられるもの、機能的なもの、型にはまったもの、様々なかけらを笑い飛ばすように、徒然なるままに展開しています。