tanz music records

12インチEP。Azmariは、4作目となる5曲入りEP”In Oculis”のリリースを発表出来ることに興奮しています。 このEPは、バンド全体の革新したいという願望を反映した作品です。 よりミニマルなアプローチで、4人のミュージシャンは、折衷的で激しく、そして活気に満ちた作品群をベルギー国内外の様々なレジデンスで録音し、その結果、力強いグルーヴからシネマティック・ジャズ、浮遊感のあるメロディーから魅惑的なサウンドスケープまで、様々なジャンルを融合させたEPを生み出しました。

この新作では、Azmariはバンド結成当初からギタリストとして活躍していた、長年のコラボレーターであるGuillaume Souffrice(別名Mosso Mosso)とタッグを組んでいます。そして、音楽療法士であり、マルチ・インストゥルメンタリストでもあるSouffriceの専門知識と、異文化のリズムとメロディーへの情熱が相まって、バンドのサウンドに新たな深みと次元をもたらしています。

Souffriceはイランのクルディスタンでダフ(スーフィーの儀式で使われる大きな枠の太鼓)を学び、その後は北インドに渡り、シェーナイ(インドのオーボエ)の繊細な音階に没頭するなど、広範囲に渡る旅を続けています。サイケデリックなギターの音色とクラシックなワウワウ・ペダルへの愛は、彼の音楽的アプローチの核で、伝統と実験の融合を生み出しています。

このEPは”Night Plants Can Run”で幕を開けます。この曲は、カポエイラで伝統的に使われるブラジルの打楽器、ビリンバウのリズミカルなループで始まります。この曲は、サックスによって倍加されたギターのテーマ等、全てが4/4の深いグルーヴに支えられ、リオデジャネイロとサラエボを繋ぐグルーヴィーで安定した旅を提供しています。曲の中盤では、Azmarの特徴的なパーカッションがふんだんに使われ、緊迫感と追走感を醸し出しています。これは、アマゾンの奥深くでの追跡を想像しながら、スタジオで演奏し、生み出されたようです。

続く”Disassembling the Matrix”は、捉えどころのない力強さを感じさせる9/4拍子の行進曲へとリスナーを誘います。アルペジエーターのループが止まらないジャム・セッションから生みだされたこの曲は、そのジャム・セッションをそのまま維持することで、即興的な創造の美しさを再び際立たせています。”Lizzard's Dream”はギターを中心としたトリップで、徐々にエネルギーを増幅していきます。この曲は突然のグルーヴィーなブレイクで驚かせれますが、それは元々からこの曲の核心であった瞬間です。そして、その後に柔らかく内省的なテーマに戻り、レコードのA面を締めくくります。

4曲目の”Eyelights”はスイスのヴェヴェイ湖畔から生まれました。又、長い間、精神的な観察とリズムの探求を続けた結果が反映されています。曲のイントロには3つの異なる拍子が用いられ、曲が進むにつれてそれらが融合していき、穏やかでノスタルジックな雰囲気のメロディーがループし、夢のような雰囲気を醸し出します。このEPをプロデュースしたFrederik Segersの指揮の下、”Eyelights”でAzmarにとっては初のクラシカルなアップライト・ピアノの音色でシネマティックな雰囲気を際立たせています。

EPの最後を飾るのは、ガンジス川のほとりに連れていってくれる”17th Tiger Print”。Souffriceのシェーナが、催眠術のような幻覚的次元へとトラックを導き、彼の楽器とバリトン・サックスの相互作用が、テクスチャー豊かで神秘的な雰囲気を醸し出します。このトラックはAzmariの真髄を凝縮したもので、ミニマルでありながら非常に効果的な方法で文化と感情の架け橋となるサウンドです。

”In Oculis”は、Azmariの音楽的進化における新たなマイルストーンとなる作品で、バンドの特徴的なスタイルに新たな影響と実験性が融合されています。長年のファンであろうと、彼らのサウンドを初めて知る人であろうと、このEPはあなたを新たな世界への旅へと誘います。