Edward/Deep Sea Villain EP (12")
ベルリン・シーンの重鎮、Gilles Aiken(別名Edward)が、Kalahariからのデビュー・アルバムを引っ提げて華々しく登場。そして、彼はその任務を理解していたと言っていい、、、
ベテラン・プロデューサーがMike Parker&Aric RistによるプロジェクトTrybetを再解釈した、壮大なリミックス・ヴァージョンを引っ提げ、ダンスフロアに内省の一時を与えてくれます。至福のストリングス・ハーモニーとタフな深みが見事に融合した、まさに早朝にピッタリの楽曲で、”午前5時にクラブの窓のシャッターが開いている”感覚に似た、正に勝利の予感を漂わせるサウンドです。
他の2曲はEdwarの真骨頂と言えるでしょう。印象主義的で、ワイドスクリーンでリゼルグな大地を旅するような作品ですが、大事なところではグルーヴを前面に押し出しています。ダンスフロア向けに作られた、目がくらむような探求心に満ちた2曲は、陰影のある躍動感、昆虫のようなディテール、トリップ感あふれる装飾に満ち溢れながらも、デトロイトの伝統に則ったファンキーなサウンドは健在しています。
”Deep Sea Villain EP”は、ぼんやりとした抽象画の深淵を探求し、Edwardの作品に期待する、幻覚的なディテールが随所に散りばめられています。彼の最高傑作を代表する多層的なシュールレアリスムがにじみ出る、真の超越したビズと言えるでしょう。