Tumblack/Tumblack (LP")
象徴的なものがあるが故に、”象徴”がある。
スピーカーを圧倒する、何十年も待たれていた超大作リリース。長年にわたり、恥ずべきことに何度もブートレグが出回っていましたが、遂に1979年にリリースされたこの真に特別なアフロLP、ディスコ・ノット・ディスコの史上初のオフィシャル・ライセンス・リイシューを発表します。 Harvey、Antal、Young Marco、そしてディープなレコードをプレイしてきた全ての偉大なDJ達のお気に入りです。その理由は一目瞭然、というか、その理由を”感じ取る”のは容易です。
果てしなく続く珠玉のたまらなくファンキーな金字塔。このアルバムは、終始、どこまでも複雑なドラム・パターンとベースラインに飛び込むことが出来る、信じられないほど目から鱗が落ちる作品です。豪華な島々、グアドループとマルティニークで生まれた音楽、グォ・カをベースにした真に他に類を見ない、唯一無二のFIREミュージック。原始的なドラムと最も催眠的でトライバルなパーカッシブ・エレメントをミックスの高い位置に配置する事により、Wally Badarouをはじめとする錚々たる面々による軽快なシンセサイザーの華麗なサウンドとディスコ・ファンクのドン、Sauveur Mallia(Arpadys, Spatial & Co.)のベース・パワーとのスリリングな融合を生み出しています。
元々はフランスの老舗レーベル、Barclayからリリースされたこのアルバムは、オリジナル盤を手頃な値段で手に入れることは愚か、コンディションの良いものを見つけることさえ至難の業です。だからこそ、公式ライセンスによるリマスター盤がリイシューされるのは、正に今が絶好のタイミングと言えるでしょう。これは、Be Withの長年にわたるリイシュー・シリーズの最新作に過ぎません。音楽はジャケットのような眩いばかりのサウンドで、真のドラム・アタックの体験です、見つけたら即買い !
Tumblackは、エレクトロニックの魔術師Yves Hayatがプロデュースとアレンジを手がけた短命のプロジェクトで、パワフルなディスコ・ファンクのアレンジとグアドループの伝統音楽であるグォ・カをミックスした、Zoukの先駆けと言えるでしょう。グォ・カとはアンティル・クレオール語で”大太鼓”を意味します。正にその通り ! グアドループの民族音楽の主要な部分を占める手太鼓の一群と、それを使って演奏される音楽の両方を指します。A面は卓越したバンド”Tumblack”の名で、B面は”Tumblack & Friends”とクレジットされています、彼らはただの友人ではありません、、いやいや、彼らはSauveur Mallia、Wally Badarou、パーカッションのMarc Chantereau、ギターのSlim Pezin、ドラムのJean-Paul BatailleyとPierre Alain-Dahanといったフレンチ・シーン(アルパディーズ、ヴォヤージュ、ル・クラブ、ジャイアント、CCPP、シンセシス、スウィング・ファミリーを思い浮かべるだろう)の超一流です。
緊迫感あふれる狂乱の”Fracas”は、ドラムとパーカッシブなファンクのオンパレードで一気に盛り上がりを見せ、アルバムの数あるハイライトの一つ、成層圏のような”Invocation”へと続く。それは事実上、長い天国のようなドラム・ブレイクであり、他のことは一切なく、実にハードで生々しい、トライバルなドラム・ワークアウトです ! 汗だくになること間違いなしです。次の ”Jubile”は、アカペラの咆哮と共にアナウンスされ、タイトル名を唱えた後、最もヘヴィなキックが全身を打ちのめし、6分近くにわたってあなたを至福の境地へと誘うよう告げます。フーッ ! センセーショナルなA面を締めくくる”Vaudou”は、スクラッチの効いたファンキーなパターンのドラムワークで、またしても首の筋肉を打ちのめし、異常なまでにスナップさせ収縮させられます、盛り上がりましょう !
B面は幕開けを告げる、”Parlement”の短くもそわそわとしたアフリカの聖歌のようなファンクから、パーカッシブなファンクの一際目立つ豊かな宝石のような”Waka”へとシームレスに美しく移行します。一度調子を上げてしまうと、このまま終わって欲しくなくなるでしょう。天国のようなドラムの醍醐味を最大限に味わうには、”Waka”がフェードアウトしていくように感じられる瞬間から、キック・ドラムがブレンドされて素晴らしい”Caraiba (Intro)”に入るまでの長い道のりが必要となります、唖然とするほど素晴らしい。1分間に及ぶ重層的なドラムのプレリュードで、後に続く壮大なトラックへと繋がっていきます。実際に、”Caraiba”は間違いなく、このLPで最も愛され、最もよく知られている曲と言えるでしょう。そして、それには十分な理由があります。Malliaのベース、温かみのあるローズとクラビス、魔法のようなシンセ、記憶に残るアルトサックスの旋律、そして勿論、トライバルなチャントがフィーチャーされているからです。
時代を先取りしたもう一つの傑作、”Chunga Funk”の弾むような重低音のシンセ・ファンクは、MalliaとWally Badarou(Mini Moogを使用)の演奏が見事に融合しています。というか、あのベースラインはとんでもない。この曲を聴いて体を動かすのは止めましょう。この素晴らしいレコードは、より伝統的なグォ・カのサウンドが特徴で、トライバルなコーラスに背筋がゾクゾクする”Bateau La Passe”で締めくくられます。
Tumblackは、あなたを完膚なきまで感動させる絶対的なモンスター級の傑作で、真に70年代後半のディスコ・ノット・ディスコの傑作と言えるでしょう。そして、ジャケットも同じくらい魅力的でトランス状態を誘います。Tumblackのオーディオは、Be Withの常連であるSimon Francisによって入念にリマスターされ、かつてないほどの音質を実現しています。レコードはCicely Balstonの熟練した技術により、カッティングで失われたものは何もなく、オランダにあるRecord Industryで最高水準にプレスされています。LPのジャケットはとても象徴的で、Be With本社でこれを再現する為に、オリジナル・アーティストのHelene Majeraに特別な許可を得て再現しました。そのエネルギーはプリントから鮮やかに浮かび上がり、長らく待望されていたこの再発盤の完璧な仕上げとなっています。