Yasushi Ide/Cosmic Suite 2 (LP")
日本のストリート・ミュージック・アイコンである井出靖が、ドン・レッツ、ジョシュ・ミラン、ジェフ・ミルズ、DJクラッシュなどをフィーチャーしたニュー・アルバムをリリースした。
”ルードでアンダーグラウンドな大人のためのサウンドトラック!レゲエ、ダブ、ファンク、ジャズ、ロック、アフロ、ハウス。絶え間ないモチベーションとグローバルな才能のネットワークを持つ偉大なプロデューサー、井出靖が作り上げたジャンルを超えた傑作。” - 沖野修也(Kyoto Jazz Massive、Kyoto Jazz Sextet)
”素晴らしいアルバムだ ! 多くのコラボレーターが参加したこれほど大きなプロジェクトを、たった1年4ヶ月でこのクオリティで仕上げることが出来たのは驚きだ。Cosmic Suiteの魅力は、様々なスタイルがあり、ある時は深くスピリチュアルな気分にさせられ、同時にリラックスした気分にさせられることだ。また、音質も素晴らしい。とてもクリアなサウンドで、トップレベルのレコーディングとミキシングのプロでなければ出来ないことです。” - ケン・イシイ
日本のストリート・アイコン、井出靖。90年代には、コーネリアスやピチカート・ファイヴ、近年のシティ・ポップ・リバイバルで再認識されたオリジナル・ラブなど、渋谷系折衷ポップのムーブメントで”渋谷系の第一人者”と呼ばれた。(井出靖はオリジナル・ラブ、小沢健二のマネージャーだった。)
作品を通じて、ハウス・ミュージックのアイコン、ブレイズのジョシュ・ミランや、パンクロックとレゲエを結びつけたパイオニア、ドン・レッツ、デトロイト・テクノのレジェンド、ジェフ・ミルズといったミュージシャンとの世界的なネットワークを構築し、自身のレーベル、グランド・ギャラリーからハイクオリティな楽曲を数多くリリースしている。
Cosmic Suiteプロジェクトは、パンデミック中の2020年に始まった。ミルズがプロデュースしたヴァイオリニスト、金原千恵子のためにジェフ・ミルズが制作した楽曲の一部を再構成するプロジェクトとして始まった。しかし、結果的には36分のスペーシーなオリジナル・トラック=Cosmic Suiteとなった。(ジェフ・ミルズ楽曲のフレーズはほとんど残っていない)この傑作は国内外の音楽シーンで話題を呼び、井出靖の新たな出発点となった。
2022年6月、井出は”Cosmic Suite 2”をリリースした。もともと”Cosmic Suite”はインストゥルメンタルだった。Cosmic Suite 2はCosmic Suiteにヴォーカルの要素を加えて再構築したものだ。このプロジェクトでは、ドン・レッツ、ジョシュ・ミラン、DJクラッシュがゲスト・ミュージシャンとして参加している。さらに、伝説のアフロビート・ドラマー、トニー・アレンや、ON-Uレーベル初期の作品で知られるドラマー、スタイル・スコット、ソウルIIソウルでの活動で知られる日本人ドラマー、屋敷豪太のドラムがフィーチャーされている。また、メジャー・フォースの高木完、チャリ・チャリこと井上薫、ファンタスティック・プラスティック・マシーンこと田中知之、カームといった日本の俊英がアーティスト兼エンジニアとして参加している。まさに日本のアンダーグラウンド・ミュージック・シーンのドリーム・チームである。
アートワークは、人気ファッションブランドGallery Deptの創設者であるJosue Thomasが担当、”Cosmic Suite 2”のトラック1では、ポエトリー・リーディング・アーティストとしてもフィーチャーされている。井出と彼は、”ユニバーサル・ミュージック・コネクション”というコンセプトのもと、様々なプロジェクトでコラボレーションしている。
”Cosmic Suite 2”のハイライトは、”日本のビョーク”と称される日本の歌手、UAをフューチャーした”Lava”、Rebel Dread(= Don Letts)をフューチャーした”Sumimasen Suite”等で聴くことの出来るユニークなダブ・サウンドだ。
東京は、ダブ、ジャズ、ハウス、ヒップホップ、アフロビート、パンクロック、テクノなど、世界中のストリート ミュージックのるつぼで、このアルバムをとうして、あらゆる種類のレベル・ミュージックの影響を体験することが出来ます。この唯一無二の前衛的な音楽は、まさにこのユニークな音楽シーンに長きに渡って深く関わってきた井出泰史にしか生み出せないものである。