Eluna Vex, A.B.E.L./TECH043 (12")
TECH043は、共通のリズム感と目的意識を通じて、A.B.E.L.とEluna Vexを結びつけています。
両アーティストは、まだ広く認知されるには至ってはいないものの、既に明確で確固たるアプローチを確立しています。そして、彼らの音楽は、既にその作品を知っているファン層の枠を超えて、更に多くの人々に届く準備が整っています。
このレコードの両面を通じて、力強いドラム、躍動感溢れるパーカッション、そしてディープなヴァイブスが、一貫した流れを生み出しています。各トラックは独自のフォルムとディティールを持ちながらも、共通する重厚感とムードによって、4曲が一つの完成された作品として聴こえます。DJにとっては、緊張感を高めたり、グルーヴを維持したり、セットをトーンを崩すことなく前進させたり出来る、信頼性の高い4曲が揃っていると言えるでしょう。
両アーティストの違いは明確ですが、決して違和感を覚えることはありません。Eluna VexとA.B.E.L.は、各々独自のアイデアをこの作品に持ち込んでいますが、その楽曲は、キャラクター、深み、そしてスタイルにおいて密接に関連し、一貫した物理的な推進力を生み出しているように感じられます。そのバランスにより、TECH043は焦点を失うことなく幅広い表現力を実現しています。
A1、”Unsafe Road”は、このEPの幕開けとして、そのルールを提示しています。それは、全開の勢いで前へ突き進む推進力、そして同時に展開される複数のストーリーラインです。この曲は、リスナーの集中力を試したもので、トラック全体の構造を追うか、それともその中の一つのストーリーに焦点を当てるかという選択を迫ります。
A2、”Getting Away”は、ダンスフロアを一つにまとめる魔法のような役割を果たします。明確な物語と直線的な展開に沿って進み、あらゆる要素が一つの共通の衝動として結実するクライマックスへと向かっていきます。
B1、”Test And Run”は、EPのより探求的な側面を垣間見せてくれます。変化に富んだ構成をたどる中で、徐々にその言語を明らかにしていくものの、全体像を一度に明かすことはありません。構造的に完成されたこのトラックは、リスナーを予測不可能な領域へと誘います。
B2、”Subconscious”はバランスを基盤としており、どの要素も突出することなく、サウンドのあらゆる部分に均等な重みを与えています。派手な主張は一切ありませんが、完成度が高く、入念に構築された構成でアルバムを締めくくります。