Mark Ernestus' Ndagga Rhythm Force/Khadim (LP")

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商品コード 11773
販売価格(税込) 5,060 円
通常価格: 5,060 円
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アーティスト Mark Ernestus Ndagga Rhythm Force
タイトル 1 A1 Lamp Fall
2 A2 Dieuw Bakhul
3 B1 Khadim
4 B2 Nimzat
レーベル Ndagga
試聴リンク Youtube-PlayList 1〜4

BandCamp-1〜4

KhadimはNdagga Rhythm Forceのサウンドの見事な再構成です。楽器編成は徹底的に削減されており、ギターがなくなり、サバールが連結され、ドラムキットのみ。4つのトラックはそれぞれ1人か2人のドラマーに焦点が絞られており、それ以外は歌のみが録音され、他は全てプログラムされ、シンセはドラミングと対話的に結びついています。Ernestusが30年前のBasic Channel時代から愛用しているProphet-5に手を伸ばしていることがそれを物語っています。テクスチャ的には、サウンドはよりダブ風で、エフェクトがチリチリと効いており、冒頭のダカールのストリートライフのアンビエント・サウンドが告げるように、新たな広がりがあります。マイクを握るMbene Diatta Seckはこの新たな開放感を満喫しています。mbalaxのディーバである彼女は、様々な修辞学的技法を用いて、4つの曲それぞれを感情豊かに個別のドラマチックなエピソードに仕立て上げています。

Khadimが何らかの区切りを示す訳ではなく、その変幻自在さは、Rhythm Forceが何百時間、何千時間と一緒に演奏してきたことに根ざしています。このユニットの前作”Yermande”から10年近くの時が経っています。その期間中、ロックダウンを除けば毎年、グループはヨーロッパ、アメリカ、日本で大規模なツアーを行っており、即興演奏を音楽作りの核とし、それぞれのパフォーマンスは進化を続け、Khadimへと向かっているのが分かります。Ernestusは語る、”同じ方式を単純に続けたくはなかったのです”、”私は新しいアプローチを待つ方が好きです。ライヴで何度も演奏してきたから、その時のエネルギーや自由さを少しでも取り入れたかった”。ツアー・アンサンブルの何人かのメンバー(サバール・ドラマー、キット・ドラマー、シンセサイザー奏者)は、このレコーディングには参加していませんが、彼らの存在は、この音楽の構成とスイングの中にしっかりと息づいています。


”Lamp Fall”は、Baye Fallとい精神的なコミュニティの創始者Cheikh Ibra Fallへのオマージュです。トゥーバ市のモスクは、主塔がランタンに似ていることから”Lamp Fall(ランプの滝)”と呼ばれています。”Soy duggu Touba, moom guey seen (トゥーバに入ると、彼があなたを迎えてくれる)”、軽快な呪文のような始まりの後にMbeneは思慮深く真剣な歌声を響かせます。そして、シンセとドラムのタイトでファンキー、かつ推進力のある相互作用の上で彼女の歌声がリバーブで渦巻き、低音のワン・ジャブ、ツー・ジャブを織り込んでいます。”Cheikh Ibra Fall mi may way, mo diayndiou re, la mu jende ko taalibe、、、Cheikh Ibra Fall amo morome, aboridial (Cheikh Ibra Fallは進むべき道を示し、私達に力を与え、弟子達を集める、、、優しさに溢れるCheikh Ibra Fallに敵う者はいない)。”

ヴォロフ語のことわざを織り交ぜた”Dieuw Bakhul”は、裏切り、嘘、陰口についての恨み節です。ムーディーで唸るようなシンセと無駄のない不穏なベースの上で、Mbeneはまるで頭の中で昔の会話を繰り返すかのように、たゆたうようなボーカルの切れ端を響かせます。音楽は彼女の絶望を崩壊寸前まで覆い隠し、ある瞬間には思考と記憶に耽り、今にも崩れ落ちそうになるほどです。”Bayilene di wor seen xarit ak seen an da ndo、、、 Dieuw bakhul, dieuw naw na (友人や仲間を批判するのは止めよう、、、嘘はよくない、嘘は醜い”

”Khadim”はショー・ストッパーであり、現在、Ndagga Rhythm Forceのライブパフォーマンスの目玉となっています。 この曲は、ムリード派スーフィー教団の創始者、KhadimことCheikh Ahmadou Bambaに捧げられている。”Serigne Bamba mi may wayeu (Serigne Bambaは私を歌わせてくれる人)。この詩では、Sokhna Diarra、Mame Thierno、Serigne Baraなど、彼の家族や兄弟の尊敬するメンバーの名前が挙げられています。イスラム教はセネガルで千年にもの間、信仰されていますが、反植民地主義と相まって、セネガルの一般社会に完全に浸透し始めたのは20世紀初頭になってからです。この歌詞は、その基礎となる時代にフランスによってガボン、そして後にモーリタニアへ追放されたBambaを想起させる。亡命中、捕虜たちは彼の独房にライオンを連れてきたことがある、”gainde gua waf, dieba lu ci Cheikhoul Khadim (ライオンはびくともせず、Cheikh Khadimに身を委ねる”。深く波打つベース、安定したキック・ドラム、オフビートのシンプルでリバーブされたコードが、ステッパーズ・レゲエの感触と推進力を与えています。リードが伝統的なバイエ・フォールのメロディーの断片を奏で、目もくらむようなポリリズムのドラミングはSerigne Mamoune Seckによるものです。Mbeneは、パーカッシブなヴォーカル、物語的なサスペンス、歓喜に満ちた賛美、内省、そして不平不満を説得力を持って融合させています。

”Nimzat”は、Bambaと同時代人で、モーリタニア南部ニズマトの霊廟に埋葬されているCheikh Sadbouへの信仰深い賛歌です。”Way nala, kagne nala souma danana fata dale (私はあなたを呼び、あなたのことを思い、、、もし私が圧倒されたら、私を助けてください”。この町はカドル・スーフィズムにとって特別な意味を持っており、今日に至るまで、毎年巡礼が行われています。リズムは軽快でファンキー、雰囲気は薄暗く、手綱が引かれ、怪しい雲行きです。雷鳴が鳴り響く中、Mbeneは節度を持った欽慕を込めて、かすれた声で内緒話のように、確乎不抜に歌います、”Nanu dem ba Nimzat, de ba sali khina (私達の信仰を誓うために、Nimzatへ行こう)。”

2025年5月9日リリース

Mbene Diatta Seck: vocals.
Bada Seck: bougarabou, thiol, mbeung mbeung bal, tungune.
Serigne Mamoune Seck: bougarabou, khine, mbeung mbeung, tungune.
Text by Mark Ainley (Honest Jons).
Mastered by Rashad Becker.
Everything else by Mark Ernestus.
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