Yumiko Morioka & Takashi Kokubo/Gaiaphilia (LP")
”Gaiaphilia”は、日本のアーティスト、盛岡夕美子と小久保隆がタッグを組んだ作品です。森岡の優美なピアノ作品と小久保の没入感あふれるフィールドレコーディング、そしてアトモスフェリックなシンセサイザーをシームレスに融合させた、アンビエントなサウンド・スケープの旅です。
このコラボレーションは、日本のアンビエント・ミュージックとニューエイジ・ミュージックの分野で最も影響力のあるパイオニアであり、それぞれ数十年にわたる画期的な作品を発表してきた2人のアーティストを結びつけたものです。
森岡は、Metronから絶賛された再発盤”Resonance”、1987年のアルバムで広く知られています。そして、この作品で彼女の内省的な演奏は、小久保の鮮やかな環境音のテクスチャーと融合し、自然とメロディーの対話を生み出しています。
”Resonance”のリリース後、森岡は音楽活動から離れ、子育てのためにアメリカに移住しました。彼女の作品は長年にわたりファンの間で静かに愛されていましたが、2020年の再発されたことで広く知られるようになりました。7年前、壊滅的な山火事でカリフォルニアの自宅が焼失したことをきっかけに、彼女は東京に戻り、ショコラティエとして働き始めました。そして、近年はピアノへの情熱を再発見し、ライブ活動や新作のレコーディングに取り組んでいます。
小久保隆の伝説的なディスコグラフィーは30年以上にもわたりますが、近年はYouTubeのアルゴリズムやブートレッグのアップ・ロードを通じて更に広く評価されるようになり、数千万回の再生回数を記録しています。しかし、彼はサウンドデザイン、特に日本の地震速報音やクレジットカード決済のジングルで最もよく知られています。彼の音楽は日本の社会に深く浸透しています。
”地球への愛と気遣いから、私たち二人は独自の感性と探究心を持ち、それを音楽で表現しています”
共通の哲学的な関心に根ざしている”Gaiaphilia”は、自然の回復力と調和への深い畏敬の念を反映しています。ガイア、母なる地球の再生、そして生命の相互関係といったテーマが中心に据えられ、宇宙論、神聖幾何学、そして日本の神秘的なカタカムナの伝統からインスピレーションを得ています。このアルバムは、リスナーを、自然界の繊細なバランスを音で映し出した瞑想的な空間へと誘います。
サウンドデザインの名手である小久保は、衝突実験用ダミーの頭の形をした自作のバイノーラル・マイクロホンを使って録音した独特のフィールド・レコーディングで、このビジョンをさらに際立たせています。ボルネオのジャングルから穏やかな海の波のリズムまで、小久保が世界中を旅してレコーディングした音は、森岡の内省的なピアノ演奏を見事に引き立て、没入感のあるサウンドスケープへと変貌を遂げます。
”タイトルの”Gaiaphilia(ガイアフィリア)”は、自然と生命への愛と敬意を表すために新たに造られた言葉です。この感情こそが、私たちが表現をしたかったテーマです”
2025年3月12日にMetron Recordsからリリースされ、Ventral Is Goldenがアートワークを手掛けた”Gaiaphilia”は、森岡と小久保にとって新たな章を刻む作品です。山梨にある小久保のログハウススタジオ”STUDIO ION”でレコーディングされたこのコラボレーションは、日本の自然の風景が持つ永遠の美しさに根ざした、感慨深く超越した体験をリスナーに提供します。