Meat Beat Manifesto & DHS/Man From Mantis (12")
長年のコラボレーターであるミート・ビート・マニフェスト(ジャック・デンジャーズ)とDHS(ベンジャミン・ストークス)の共演。両者とも豊かな音楽史の持ち主で、デンジャーズは80年代後半からMBMとして、プレ・ハードコア、ジャングル・ブレイクビーツの代表作”Helter Skelter/Radio Babylon”や、トレント・レズナーのナッシング・レコードからリリースされ、映画”マトリックス”で使用されたことで知られる90年代後半の傑作”Prime Audio Soup”等、幅広い楽曲をリリースしてきた。一方、ストークスのバック・カタログは少ないが、テクノの基礎となるオールタイム・クラシックの”House of God”を手がけており、影響力は劣らない。デンジャーズとストークスは、常に見慣れたテクノの枠を超えてプレイしてきたが、このEPもその例に漏れず、独自の世界に生きる4曲のブレイクビーツ・テクノ、フューチャー・サウンドを提供している。このEPのオープニングを飾る”Pandemic”は、回転する泡のようなアシッドラインに支えられた、タイトでよくコントロールされた軋むようにクリーンなメカニカルアシッド。続く”Aggressive Mantis Squad”は、重みのあるブレイクとヒンターランドのブリープを伴い、過去と未来に跨る。B面”Automatic Mouth”は、ねじれたチャガーで、時折ブレイクダウンして渦巻き、吃驚するようなマシーン・スピリットが現れる。これらは実験室で作られたリズムの爆弾であり、細かく調整されたオフキルター・グルーヴ、未来に向けて準備されたカミソリのように鋭く決定的なビートを携えて、2023年6月9日に”Love Love Records”からリリースされたEPである。